時には昔の話を
最近の更新は音楽ばかりだったので、別のネタでも・・・。といっても他のネタって読んだ本くらいしか思いつかないんだよね。しかも最近本を読んでないしさ。読みたい本はいくらでもあるのだけど、気力が・・・。というわけで昔読んだ本で。
- 作者: サリンジャー,野崎孝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974/12/24
- メディア: 文庫
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以下ネタバレ(僕の記憶があっていればね)。招待状を受け取った主人公は、結婚式に参加できない代わりに昔に約束していた小説を書く。それが小説この短編という設定。主人公が書いた小説では二部に分かれていて、前半は出兵先(イギリスだっけ?)で聖歌隊で一際目だって歌っているエズミという少女と出会って、喫茶店で戦争とかユーモアについてとか色々話をする部分。主人公がエズミに小説を書いているという話をすると、今度自分のために「愛と汚辱」をテーマにした小説を書くという約束をすることになってしまう。後半はこの小説の「汚辱」の部分。終戦後、戦争で各地を転々としていた主人公(イカレ気味)の元に一通の手紙が届く。手紙はエズミからのもので、エズミの父の形見の懐中時計もしくは腕時計が同封されていたが、手紙が各地を転送される間にガラスが割れてしまっている。主人公は怖くて、その時計がまだ使えるのかを試せない。エズミからの手紙をよんでしばらく呆然としていると、主人公は突然心地のよい眠気に襲われる。
たぶん大体あっていると思います。喫茶店での会話で、ユーモアについてのやり取りがあるのだけど、その会話が結構印象的。「だいたいのことはユーモアで乗り切れるけど、極限状態ではユーモアは役に立たない」という感じだったけな(やっぱ忘れた・・・)、自分が考えていたことがそのまま言葉になっていたんで気に入ってます(忘れたけど)。で本当は、主人公が眠気に襲われたあとにエズミに「本当の眠りを覚える人は…」と語りかける一文続くのだけど、その一文がすごくいいので気になった人は読んでみてください。